よそ者

いわゆる他者性を帯びた人、

孤独に耐え、時代の圧力に耐え、

既存の権力秩序から一定の距離を保つことでこそ、

ようやっと、見えてくるものがあります。

「よそ者」であり続けることは、

学問としての『人文学』を護ることでもあるのです。

好奇心と対話と

そもそも学問とは

知的な喜び、楽しみを人々と共有するためのもの。

好奇心が赴くままに

無駄や失敗を許しながらも

一方で

人々との対話が重要なのです。

歴史と神話

人文学の重要な分野である「歴史学」ですが、

「そうであってほしい過去」を作り上げ

明らかな事実を「無かったこと」にする、

それはもはや「歴史」ではなく「神話」の世界です。

大学のすがた

大学という、あまり信号が変わらないスクランブル交差点で

人々は知己になり挨拶を交わし

時に論敵になって意見を戦わせる。

時を同じくして言葉を交わした者たちが

意図せずして描き出す知的な、人間的な関係に

何か時代的な共通性や方向性が見いだせるとき、

そこに「大学」のあるべき姿が 浮かびあがることがある。