投稿者: librarian

「ある角度」からの見方というのは ある種、刺激的で面白く感じられる。 しかし、それは決して「全体」を見ているわけではない。 「ある角度」とは、あくまでも全体の変化の要素であり、 「全体」ではないことを忘れてはならない。

翻訳文化や教養主義の復活を求めることは 時代錯誤と言われて久しい。 しかし、日本語のみに頼ることは かつてのように 知識や思考の閉鎖性を呼び戻すことになりうるのではないか。 ー言語は思考を拘束するー

時代遅れ、古臭いと言われるものも 時がたてば 文化遺産、世界遺産となる。 長い時間を経てきたもの 時代に流されない真理 という そこに託されたメッセージを読み取ることができる。

育む力、考える力、悩む力、赦す力。 人それぞれの力を与える 本の力。

あの時代、文学も人々も戦っていた。 今、スマートに生きることが善しとされ、 戦うことは失笑される始末。 結果、残ったのは 思考を解体され、牙を抜かれたライオンのように戦う術を失い、 漂流する現代人。