愚者は無いものを数え、賢者は在るものを見つめる。
あたかも車輪がそれを牽く牛の足に付き従うように。 あたかも身体から離れることのない影のように。
流された末に辿り着いた未来と、 動いた末に辿り着いた未来。
窮地に立ったときのしぶとさ、 身体極まったときの潔さ。
それが来た瞬間に わかるもの。 それが来てはじめて 気が付く、自らが無意識にずっと追っていたもの。